
この人に会うと調子がいい。なんだか気分がいい。
この人に会うと調子が悪い。咳が出る。吐き気がする。
この場所に行くと調子がいい。神社仏閣や自然の中に行くと心地よい。
ある場所に行くと調子が悪くなる。人混みに行くとつらい。
このような感覚を、感じたことはないでしょうか。
これらは、霊性を感じ取っているのかもしれません。
人は普段、目に見えるものだけを現実だと思っています。
けれど実際には、目に見えない「霊性」の世界が、確かに存在しています。
霊性とは
ある言葉を、違う言葉で説明するのは難しいものです。
特に霊性のように見えない世界に関わることは、人によって表現の仕方が違うこともあります。
そのうえで、私は霊性を 「魂の性情と格式」 と表現しています。
魂がどのような性質を持ち、どのような状態にあり、どのぐらいの成長度合いにあるか。
そのすべてを表しているのが、霊性です。
魂とは、肉体から離れたその人の内面であり、生死を超えて受け継がれていく、その人の本質です。
ですから、霊性を見ると、その人の本当の姿が見えます。肩書きや地位とは関係ない、その人の本当の姿が、そこには表れています。
霊性には格式がある ─ 霊格について
霊性の中には、魂の成長度合いが含まれているとお伝えしました。
この成長度合いについて、もう少し説明します。
人と話していて、相手に対して「子供だなぁ」とか「大人だなぁ」と感じたことはないでしょうか。
性格的な子供っぽさのことではありません。人生経験が立ち振る舞いに表れているような、心の成熟度のようなものです。
心や性格そのものに優劣はありませんが、なんとなくそうした成熟度を感じる瞬間は、誰にもあると思います。
同じように、魂にも成長度合いがあります。
人生でさまざまな経験を重ねながら、人は魂を成長させていきます。
この 魂の成長度合いを、霊格 と呼んでいます。
霊性の中には、「魂の格式 = 霊格」が含まれているのです。
霊性には、「今の霊性」「適正霊性」「求められている霊性」という3つの分類があり、それぞれが日々の生活の中で変化しています。
詳しくは別記事で → 3つの霊性 ─ 今の霊性・適正霊性・求められている霊性
すべてに霊性が宿る
霊性は、人だけにあるものではありません。
人にあるように、動物にも植物にも霊性があります。
さらには、生きているものに限らず、場所にも霊性があります。
街に霊性があり、山に霊性があり、神社や仏閣にも霊性があります。
そして、意識にも、教えにも、霊性があるのです。
霊性は互いに影響し合う
冒頭でお話ししたような感覚 ── 人や場所によって、体調や気分が変わる感覚は、自己の霊性が、他者(この場合は人や場所)の霊性の影響を受けて、引き下げられたり、引き上げられたりしていることを、体や感覚で感じているのです。
このように霊性は、互いに影響を及ぼし合っています。
一部の例外を除いて、霊性が高まれば心身に心地よい反応が現れ、下がれば不快な反応として感じられます。
修行を進めていくと、この感覚は顕著になっていきます。
ただ、修行をしていない方でも、敏感な方であれば、霊性の低い場所に行ったときに痛みなどの形で低い霊性を感じ取ることがあります。
霊性の高い場所に行って体調が良くなることで霊性の高さを感じる方もいらっしゃいますが、高い霊性のほうを感じ取れる方は、稀なようです。
教えにも霊性が宿る
当室のレッスンでお伝えしている内容には、他で教えられている内容と同じものもあります。
しかしながら、同じ教えであっても、誰に教わったかによって受ける霊性の影響は異なります。
霊性の高い導師に教われば、自身の霊性も、その導師の霊性の影響を受けて引き上げられます。
反対に、自分より低い霊性の導師に教われば、どれだけ内容が素晴らしくても、その教えの霊性は導師の霊性レベルですから、導師の影響を受けて霊性は引き下げられてしまいます。
また、その教えの影響をどれだけ強く受けたいかによっても、受ける度合いは異なります。
霊性の高い人の指導を受け、それを学びたいと強く願って学ぶことで、霊性は高く引き上げられていきます。
この「教えの霊性」の話は、霊性向上を独学で進めるのが難しい理由にもつながります。
詳しくは別記事で → 独学で霊性を高めるのが難しい理由
心と体と魂は、互いに影響し合っている
先ほどお話しした「霊性の変化を感じる人」は、霊性の変化を、体の感覚として感じています。
ストレスが病気の一因になるように、魂の状態もまた、心身に影響を与えているのです。
たとえば、セラピストの方が仕事を続けていると皮膚疾患になり、しばらく仕事を休むと皮膚の状態がよくなる、という話をよく聞きます。
クライアントさんの影響で自身の霊性が変化し、その影響が皮膚疾患という形で体に表れた、ということです。
病気というものは、霊性的な目を持つと、より深い原因を理解することができます。
体だけではなく、心・体・魂、それぞれが健康であってはじめて、本当の健康と言うことができるのだと思います。
また、心が成長すると、魂が成長しやすくなります。
魂が成長すると、心の問題が解決しやすくなります。
互いに影響しあい、見えないところで影響を受けながら成長しているのです。
ですから、霊性向上には、自分の考え方や感じ方といった「心のパターン」を見つめ、対処し、成長させていくことが求められます。
そして、その心が成長することによって魂も成長し(=霊性が高まり)、その霊性が高まった影響で心がさらに成長し、心の問題がクリアされていく。
そうした好循環が生まれていきます。
なお、心身の不調が続くときは、まず医療機関にご相談ください。霊性の視点は、医療を否定するものではなく、医療と並行して持つものです。
「インナーチャイルド」や、心理学でいう「決断」「愛着」については、こちらで詳しくお話ししています。
→ インナーチャイルドとは何か ─ 心理学で分かりやすく解説
霊性が高まると、どんな変化があるのか
霊性が高まると、人にはどんな変化が現れるのでしょうか。
ここでは、その変化のいくつかを、要点だけ簡単にご紹介します。
迷いが減る
「自分は何のために生きているのか」という根本の問いに、霊性向上という一つの答えが入ることで、日々の判断に軸ができます。
進む方向が分かれば、迷いはおのずと少なくなっていきます。
心に余裕が生まれ、事実が見えやすくなる
心が乱れているとき、人は物事を冷静に見ることが難しくなります。
霊性が高まると、心のタンクのようなものが広がり、自分の感情や考えを客観的に見やすくなります。
自分の価値観が、苦しみを生み出しているということにも気づきやすくなっていきます。
性格を変えやすくなる
苦しみを生む考え方や感じ方のパターンは、多くの場合、幼少期の親子関係のなかで作られます。
霊性が高まり、客観的な事実が見えやすくなることで、自分の心のパターンに気づき、変えていく力が育っていきます。
神仏に愛されていることに気づく
人の苦しみの根底には、「自分は愛されていない」という感覚があると、心理学では説明されます。
霊性が高まると、ある瞬間に「自分は愛されていたのだ」と気づくことがあります。
それは、特定の誰かに愛されている話ではなく、もっと根源的な、人を生かしてくれている「愛」の存在を実感する感覚です。
変化はゆっくりです。劇的な体験を約束するものではありません。
登山と同じで、登っている最中はどこまで来たか分かりにくいのですが、振り返ると、確かにずいぶん登ってきていることに気づきます。
それぞれの変化について、もう少し詳しく知りたい方は、こちらの記事でお話しています。
詳しくは別記事で → 霊性が高まると、どんな変化があるのか ─ 霊性向上のメリット
霊性は、何によって下がるのか
霊性は、日々の生活のなかで上下します。
高まる方向だけではなく、下がる方向の動きもまた、私たちの内側で起きています。
主に、次のような要因で霊性は下がります。
- 低霊性の影響を受ける:霊性の低い場所・人・教えと接することで、自分の霊性も引き下げられる
- 心の乱れ:強い怒り・恨み・嫉妬・恐怖などの感情は、魂にもダメージを与える
- 誤った意識:自分や他人を否定する考え、神仏や真理を否定する考え
- 障り:霊性の低い存在の影響を受ける場合
霊性が下がったままだと、プラーナの流れが乱れ、心身の不調として現れることがあります。
対処法は、大きく分けて二つあります。
一つは、祝詞やお経などで下がった原因を取り除くこと。もう一つは、自分の心の乱れの根を見つめ下がりにくい自分になることです。
霊性を下げる要因と、その対処については、別記事で詳しくお話します。
詳しくは別記事で → 霊性を下げる要因と、その対処
霊性を高めていくには ─ 日々の行
霊性は、知識を増やすだけでは高まりません。
日々の小さな積み重ね ── つまり「日々の行」が、ゆっくりと、しかし確実に霊性を育てていきます。
具体的には、次のようなものがあります。
- 祝詞(神道の祈りの言葉)
- お経
- ハタ・ヨーガ
- 呼吸法・プラーナヤーマ
- 瞑想
- 心を見つめること、律すること
- インナーチャイルドの癒し
すべてを一度に始める必要はありません。
一人ひとりに合わせて、適切な方法をお伝えします
そして、もう一つ大切なのが、「信じる力」です。
霊性向上の道は、変化が分かりにくく、単調なことの繰り返しに見える時期もあります。
そうした時期を越えていくには、師を信じ、「教えの通りやれば霊性が高まる」と教えを信じ、教わったことを続けることが大切です。
日々の行のそれぞれについては、別記事で詳しくお話しています。
詳しくは別記事で → 日々の行 ─ 霊性を高めるための、毎日の小さな積み重ね(※ 公開予定)
人の生きる目的は、霊性向上にある
人は、魂を成長させるために生まれてきました。
魂の格式を高めること、つまり「霊格向上」なのですが、ここではより広い意味で、内面すべての成長を含めた 「霊性向上が人の生きる目的」 とお伝えさせていただきます。
魂を成長させて、より高次の魂となるために生きているのです。
けれども、ほとんどすべての人が、本来の生きる目的を知らないまま、人生を終えていきます。
「これが私の生きる目的だ」と自分で決めて、それに向かって生きるのは素晴らしいことです。
しかしながら、魂を見つめずに生きていては、霊性を高めないまま人生を終えてしまうことになります。
正しい目的を知り、そのために生きること。
それが、幸せに生きることにもつながっていきます。
結びに ─ ここから、ご一緒に
霊性とは何か。
それは、魂の性情であり格式であり、生きるすべての人の中にあるものです。
霊性向上の道は、特別な人だけのものではありません。
日々の小さな積み重ねと、心を見つめる姿勢があれば、どんな方でも霊性を高めることができます。
これから、このブログでは、霊性向上について、テーマを少しずつ深めていきます。
- 霊性が高まると、どんな変化が現れるのか
- 霊性を下げる要因と、その対処
- インナーチャイルドの癒しと愛着
- 苦しみが、霊性を高める入口になる理由
一つひとつの記事を、できるだけ分かりやすく書いていきます。
読み終えていただいたあと、「人の生きる目的は霊性向上にある」ということが、ほんの少しでも実感として伝わっていれば、それ以上に嬉しいことはありません。
どうぞ、ゆっくり読んでいってください。