霊性入門

独学で霊性を高めるのが難しい理由

モニターを見つめてため息をはく女性

人から何かを教わるのが、どこか苦手。どんなものか分からないものを習いに行くのは、やっぱり抵抗がある。ましてや「宗教」と聞くと、それだけで身構えてしまう。

そう感じる方は、少なくないと思います。そして、その感覚は、とても自然なものです。

だからこそ、本や動画、瞑想アプリなどを使って、まずは一人で ── 独学で霊性を高めようとする方も、多くいらっしゃいます。

このページは、そうした方に「師につきなさい」と勧めるためのものではありません。霊性を高めることに関して、独学にはどんな難しさがあるのか。その「難しさの正体」を、できるだけ正直にお伝えします。読んだうえで、ご自身で判断していただくための記事です。

知識は独学できる。でも「霊性を高める」のは別の話

霊性についての「知識」を学ぶだけなら、独学でもある程度は可能です。本やインターネットには、霊性や瞑想についての情報がたくさんあります。

しかし、「知識を知ること」と「霊性を高めること」は、別のことです。

霊性は、知識を増やすだけでは高まりません。日々の修行と心を見つめていくなかで、少しずつ変わっていくものです。だからこそ、独学には独学なりの難しさがあります。

ここからは、その理由を4つに分けてお話しします。

独学で霊性向上が難しい4つの理由をまとめた図。①本にはすべてを書けない②間違いを修正しにくい③引き上げを受けにくい④人の力には限界がある

理由① 本には、肝心なことが書かれていない

効果のある修行法には、同時に危険も伴います。

本に具体的なやり方を書きすぎると、それを真剣に実践した人のエネルギーが動き出し、場合によっては心身に不調をきたすことがあります。その危険を分かっている書き手は、本では肝心なところを、あえてぼかして書くことがあります。

とくに、瞑想や呼吸法は、本やアプリで気軽に始められます。けれど、正しい導きのないまま自己流で深めていくと、心身の不調を招くことがあります。手軽に見えるぶん、その危うさはかえって気づかれにくいものです。独学で行うことは、お勧めできません。

そのため、本だけで効果のある内容を十分に伝えるのは難しく、多くの本は入門書のレベルにとどまりがちです。

さらに、見えない世界のことは「言ったもの勝ち」になりやすい世界でもあります。正しそうに見えて、実は間違っている情報や、危険な情報も少なくありません。独学では、その見分けがとても難しいのです。

理由② 間違ったときに、修正できない

同じ修行法を、同じように伝えても、人によって受け取り方は違います。正しく行っても、現れる効果は人それぞれです。そして、何かあったときには、その都度の対処が必要になります。

独学では、この「修正」や「対処」ができません。

たとえば、修行の途中で、霊能力のような力を感じることがあります。そのとき、それを「悟り」だと勘違いしたり、「自分は特別な存在だ」と思い込んだりすると、霊性向上の道から外れてしまうことがあります。

このように、修行者が道を外れてしまうことを、「魔に堕ちる」といいます。

一人で進んでいると、自分が道を外れていることにも、気づきにくいものです。

「魔に堕ちる」や、霊能力との向き合い方については、別記事で詳しくお話しします。
神通力とは ─ 六神通とご法

理由③ 指導者の霊性に「引き上げてもらえない」

霊性は、ほかの人や場所の霊性の影響を受けて変わります。「霊性とは何か」でお話ししたように、霊性は互いに影響し合っているからです。

指導を受けるということは、その指導者の影響を、自分から受けようとする行為です。

霊性の高い指導者と同じ方向を向き、同じ意志を持って学ぶことで、自分の霊性が引き上げられていきます。これは、独学では得にくい、大きな力です。

本やホームページにも、霊性はあります。けれど、文字や画面を通してだけでは、この「引き上げ」の力は、あまり強くは働きません。

「3つの霊性」でお話しした適正霊性は、まさにこの引き上げによって高まっていく霊性です。
3つの霊性 ─ 今の霊性・適正霊性・求められている霊性

教えや本からも霊性の影響を受けるため、独学では知らないうちに霊性を下げてしまうこともあります。霊性を下げる要因と、その対処については、こちらで詳しくお話ししています。
霊性を下げる要因と、その対処

理由④ 人の力には、限界がある

独学であっても、宗教でなくても、高い精神性を持ち、謙虚に生きることで、ある程度までは霊性を高めることができます。

しかし、ある段階から先へ進むには、人の力だけでは限界があります。そこから先は、神仏の力が必要になると、私は考えています。

宗教というと、勧誘や強制のイメージで身構える方もいるかもしれません。けれど本来の宗教とは、「神仏の力を借りて、霊性を高めることを学ぶ学校」のようなものです。過度な勧誘も、強制も、本来の宗教には必要ありません。

冒頭でお話しした「宗教という言葉への警戒」は、現代の宗教観では自然な感覚かもしれません。大切なのは、言葉のイメージではなく、その中身を見ることです。

では、どうすればよいか

ここまで読んで、「では独学は意味がないのか」と思われたかもしれません。そうではありません。

独学は、入口としてはとても有効です。本や情報で関心を持ち、学び始めることは、大切な第一歩です。

そのうえで、霊性を本当に高めていきたいと思ったとき、大切になるのが次の2つです。

  • 信じる力 ── 変化が見えにくい時期も、教えと師を信じて続ける力
  • 真似ること ── 自己流に変えず、まず教わったとおりにやってみること

だからこそ、師匠は心から信頼できる人であることが大事です。霊性の高さはもちろん必要ですが、それだけではなく、あなたが心から学びたいと思える人でなくてはなりません。

もし、すでに信頼できる師がいる方は、その縁を何よりも大切にされてください。あちこちで学ぶよりも、一人の師のもとで深めていくことが、霊性向上の道では大きな意味を持ちます。

結びに ─ 限界を知ることが、近道になる

独学には、限界があります。本や情報で関心を持つきっかけにはなっても、霊性そのものを高めていくとなると、ひとりの力だけでは、どうしても届かないところが出てきます。

限界がどこにあるのかを先に知っておくことは、遠回りや、道を外れてしまうことを避けるための、いちばんの近道です。

人に教わることへの抵抗。宗教という言葉への警戒。それらは、今の時代では無理もない感覚だと思います。

ただ、本来の宗教は、おそれたり遠ざけたりするものではありません。神仏の力を借りて、霊性を高めていくことを学ぶ ── 言ってみれば、生き方の学校のようなものです。その本当の姿に目を向けられたとき、警戒は少しずつ、信頼へと変わっていきます。

霊性の全体像については、「霊性とは何か ─ 目には見えない魂の話」でもお話ししていますので、合わせてご覧ください。

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